臨機応変に動ける力の重要性

介護業界で働くにあたり必要なのは、臨機応変に動ける力である。

介護施設ではいつどのような事が起こるかわからない。認知症を患う利用者の場合、突然パニックを起こす可能性もある。また、目の前の利用者がふとした拍子に転倒する恐れもある。利用者らの動きに注意を払い、何か起きた時に機敏に対応する事が求められる。

介護そのものに関する知識とスキルや、高齢者を楽しませたいという気持ちももちろん不可欠だが、いかなるシチュエーションに対しても冷静に対応できる人こそ介護スタッフの適性があるといえる。

また、目に見えるハプニングだけでなく、利用者の体調の変化といった細かい部分にも注意を払う事が必要だ。高齢者は体調の変化が顕著な傾向にあり、急に容態が変わる事は決して少なくない。食欲が落ちた、身体が細くなったなどの変化に敏感に気付けるのが望ましい。

利用者の体調の変化によっては、食事をより柔らかいものに変えるなど普段提供するサービスに変更が必要になるケースもある。そういった意味でも利用者の体調の変化に関しては特に臨機応変な対応が求められる。

労働時間の面では、昼間の勤務時は施設内に複数のスタッフがいるが、夜勤担当になった場合は施設内のスタッフが自分1人という場合が出てくる。そういったシーンでは臨機応変に動く力がないと務まらない。時には救急搬送などの対応に追われる事もあるからだ。介護施設での仕事はルーチンワークだけでは済まない。さらに、柔軟な対応が求められる現場でもあり、機械的なケアをするだけでは不十分なのである。

介護業界を目指すなら、ここをきちんと理解しておくことが大切だ。